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2013年4月28日 (日)

金スマ 

金スマ 波瀾万丈 佐村河内守
~全ろうの作曲家が紡ぐ闇の音

30代半ばで聴覚を全く失った孤高の作曲家、佐村河内守さんの音楽・人生について、とても分かりやすくまとめられた1時間。
佐村河内さんは、スタジオの強い光に弱いので今回はVTR出演のみ。
桜、ふたたびの加奈子」の音楽を担当した作曲家という事で、吾郎がゲスト出演です。

既に佐村河内さんとは映画の撮影現場でも会っている吾郎は彼のご自宅を訪ねる。
佐村河内さんは30代半ばで聴力を失ったので、お話は普通にできますが、聴く方は手話の通訳が必要になります。
強い光で発作を起こすとの事で、自宅も黒いカーテンで部屋を暗くしてあります。
更に普段は人を入れない作曲部屋にも案内して貰いますが、作曲部屋と言っても耳が聞こえないので楽器は置いていない。
猫ちゃんが可愛かった。

広島出身のご両親は被爆者。
被爆二世として生まれた佐村河内さんはピアノの先生だった母親によって小さい時から音楽の英才教育を受けた。
こうして絶対音階を付け、自身も音楽への探究心は強まっていった。
そんな時ベートーベンの交響曲「田園」を聴いてその音の構成に感動し、作曲家になりたいと決心。
交響曲を書くには、何十もの楽器を熟知し高度な音楽知識を必要とするため、高度な音楽理論を独学で勉強。小学6年生で既に40分の大曲を作曲していたそうです。

当時の音大では、クラシックではなく現代音楽しか教えていなかった為、大学に行かず東京に出て独学で音楽を学ぶ事を選択。
ただ、音大を出ていないという事が仕事を得る上でネックになったばかりでなく難聴は次第に酷くなり生活を支えるためのアルバイトも続けられず苦しい生活が続いた。
一時はホームレスになりながらも常に旋律が沸いてくる毎日、それを書き留めたノート。
ページいっぱいに色違いのボールペンによって縦横無尽に書き乱れる五線と音符。

佐村河内さんの自宅でこの二十代から三十代の頃書き続けていた創作ノートを見せてもらった吾郎。
「すっごい細かい。でも綺麗ですよね。
そこにこめられたものがあるから、美しい・・」

苦労が報われて映画音楽の制作、そしてついにゲーム「鬼武者」の音楽をフルオーケストラでとの依頼が入る。
その喜びもつかの間、ついに全ての音が消えて残るは耳鳴りだけになり絶望のどん底に陥るが、小さい頃に培われた絶対音階を頼りに音の無い世界で見事に曲を作り上げる。
その発表で大喝采を浴びても自分の作った音楽を聴くことは出来ず、失意の中、音楽業界から姿を消す。

ある時、知人の紹介である障害者施設をボランティアで訪れる。
少しでも励ます事ができればと思って行ったのに耳が聞こえない故に上手くコミュニケーションが取れず自分の無力感を感じたが、一人の少女から次の約束を迫られた事で救われる。
この時から10年以上、様々な施設を訪れ子供達との交流を深めた。

こういう辛い話を構えないで聞く吾郎、真っ直ぐに相手の目を見つめながら返事は優しい「ん~」という相づちがほとんど。
佐村河内さんもお話が上手なので、この会話がとても心地よかった。

先天性四肢障害で生まれつき右手の肘から先が無いにもかかわらずバイオリニストを目指す少女との交流で佐村河内さんへクリスマスプレゼントとして送られてきた千羽鶴。
右手が無い少女が4年間かかって作ったそうで、美しい色彩の連なり。
それを見た吾郎は
「先ほど見せて頂いたスケッチブックの音符みたいにも見えます」
佐村河内さんは「すごい感性ですね」と呟いていらっしゃいました。
千羽鶴にこめられた思いに、スケッチブックに書き連ねた音符を重ね合わせた吾郎の言葉は、とても胸に響きました。

こうして子供達に力を貰い、2001年秋に再び交響曲の制作に取りかかる。
小学生から書きためた2万枚の楽譜を「曲が作為的」だからと全て破棄したそうです。
2年かけて出来上がった大作が、交響曲第一番「HIROSHIMA

VTRを見た後のスタジオトークで、佐村河内さんが「子供達に希望を与えるために、そのためだけに僕はやっているんだ」と言っていたと吾郎が付け加えていました。

最後はスタジオで、大友直人さん指揮による東京交響楽団で交響曲第1番「HIROSHIMA」第3楽章からの演奏がありました。
曲が終わって感動の涙を流しながら感想を語る大竹さんに、あの優しい「ん~」という相づちを返していた吾郎、紳士だ。

先日、コンサートで交響曲第1番「HIROSHIMA」を聴いた時感じた「苦しい混沌とした闇と混乱の中から最後に一筋の光を見いだした」~という気持ちは、「桜、ふたたびの加奈子」を初めて見た時にも同じように感じました。
上手く表現できなくてもどかしいのですが、栗村監督が映画で表したかった事は、佐村河内さんが曲にこめた思いと重なっていたのかなと思いました。

エンドロールのバックには「桜、ふたたびの加奈子」の映像が流れていました。
最初から最後まで、一度もSMAPを出さなかった中居くんと吾郎、こういう二人の関係が好きです。

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