「少女」初日舞台挨拶、新宿バルト9、1回目、2回目に行ってきました。
だいたいの感じをレポします。
上映後の挨拶もありましたし、どんな話が出たか書いておきたいので、ネタバレを含みます。
新宿1回目(上映後)
吾郎は、濃紺のスーツ、細いネクタイ、胸元に横に太いラインの入った白いシャツ・・・相変わらずホッソリとして美しかった。
「高雄孝夫を演じられた稲垣吾郎さん・・・」という紹介でもう楽しい笑いがおきる。
吾郎:「人が生きていく中で抱えていく心の闇や傷にそっと寄り添ってくれる素敵な作品。
皆さん、2回、3回を劇場に足を運んでください、その時には僕たちはもういません。児嶋さんはいるかもしれませんが」
児嶋:「出る時はギャラをもらいます」
・・・こんな感じで児嶋さんを弄っていました、二人息が合って楽しい。
こんな楽しい話だったのに「その時に僕たちはもういません」なんて意味深なタイトルで記事が出ていてビックリ。
三島監督は、吾郎の言葉を受けついで「闇の先にあるものをみつめてもらえたら。」というような事をおっしゃっていました。
三島監督
「各地で試写会をしてきたが、上映後にハッピーエンドと思うかバッドエンドと思うかを聞いたが、ハッピーエンドと思う人の方が若干多かった。
ほとんどの男性は稲垣吾郎さんが登場するとホッとした。自分が抱えてきたものを高雄孝夫に投影。」
「舞台「No.9」の後、吾郎さんと最初に会った時、いつもように近くで観察しようと近づいたら、吾郎さんが一歩離れた。孝夫さんって、こういう人だというインスピレーション。”近づいたら離れる”というお芝居をしてもらった。」
吾郎
「撮影した時は、(主演の)お二人は制服を着た女子高生だったのに、今日は
イタリア女優さん
みたいでびっくり。撮影中はあまり話す事はなかったけれど、二人とも大変な役で自分が20代だったら乗り越えられるのかなと思った」
と主演二人をフォロー。
湊かなえさん
「一番ギャップがあったキャスティングは高雄孝夫さん。
この名前はふざけて付けたものではなく、タクシーに乗ったら運転手さんの名前が”たかしたかし”だった事があり、これからヒントを得て高雄孝夫という印象的な名前にした。
ほうっておけない、うさんくさいこの役を稲垣吾郎さんがやってくださると知りビックリした。
稲垣さんと話をするのはとても緊張するけど、たかおさんだと思うと普通に話せる。」
それに対して、吾郎「湊さんの中で、ずっとたかおさんと思っていただきたい。」
・・・このイタリア男(笑)!モテるはず。
テーマに絡めて「最近見た闇、感じた闇」
児嶋さん・・録画した自分の番組を見て自分のネタに笑わない人をチェックしてしまう。
本田さん・・休みの日、一日中何も食べずにゲームしていた。
山本さん・・・3日の休みを貰った時一人で映画観に通い詰めた。
吾郎:「二人とも友達とかいないんですか?」「僕はいます、中年のおじさんとか」
吾郎・・・基本が闇、家に帰ると部屋が暗い。
監督・・・知人の体験の闇を集めてネタにしている自分
湊さん・・・自分の作品をすごく褒めてくださる知人のブログをたまたま見つけたら、悪口ばかり描いてあったので、ブログチェックをする自分
「自分にとっての闇」という事で、何かSMAPの事を絡められるのかと期待するような空気が客席一部にもありましたが、皆が精神的な闇について話す中、実際の暗闇について話し出す吾郎。ユーモアを交えて会場を笑い声で満たす吾郎の頭の回転の良さには惚れ直しました。
*映画撮影裏話
教師のPCにあったラブホでの映像は監督不在の撮影現場で児嶋さんがスマホで撮影したものだそうです。
フォトセッション
1回目はweb用、吾郎抜き。
2回目吾郎が参加、客席を背に撮影なので、私たちから見えるのは後ろ姿。
スーツを着た後ろ姿、背中からウエストにかけてのラインの美しい事!
時々、確認するように吾郎が後ろを振り返って、「顔がテカっている方は拭いていただいて」「真後ろの方は映りません」など恒例の観客弄り。
「映画少女!」「大ヒット!」の練習の後も「どうでしょうか?もう一度練習した方がいいでしょうか?稲垣さん」と言われる。(40分くらい)
ネット記事にあった「SMAPのファンに一言~お騒がせしてます。がんばりますんで」という会話は、舞台挨拶の会場ではなかったと思います。
退場してから会場の外であったのでしょうか?
(追記)10日朝WSにて確認、セッションが終わって戻るところで聞かれていました。
ほぼ真ん中辺りの私の席からは見えなかったようです。
*こちらに詳しいレポがあります→映画情報どっとこむ
新宿2回目(上映前)
賑やかな拍手で迎えられ、今日4回あった舞台挨拶の中で一番盛り上がっていると言われる。
今回は上映前の舞台挨拶なので、ネタバレを言わないように気をつけなくてはと言う本田翼ちゃん。
吾郎の団扇を持っているファンが何名か。
湊かなえさんは、「そのプラカードに目を奪われて皆さんと一緒にお辞儀をするのを忘れてしまいました、すごい!と同じファン心理で見てしまって」と言うと、すかさず吾郎が「僕もしなかったです。髪の毛が乱れるのがいやなので」とフォロー。
湊さん「映画化は4作目だけど、初めて女性監督に撮ってもらって美しい映画になった。」
高雄孝夫を演じてみて
「たかおたかおという名前が~」と、新宿1回目で出た名前の由来を”自分で喋るのではなく"ちゃんと湊さんに振ってお話してもらう。
自分が話そうとした時、隣で本田翼ちゃんと山本美月ちゃんがコソコソお喋り(笑)。
「そこ大丈夫ですか?」と、まずはつっこんで笑いをとってから、高雄孝夫を演じたことについて語る。
「今まで演じてきたのは変わった役が多かったですが、今回は名前だけは変わっているけど普通の人。父親というのも珍しくて・・・あ?これネタバレ?どうせ2時間後には分かっちゃうんだから
」
「全部話しちゃいましょうよ」
注目して欲しいシーン
児嶋さん・・・当日凄い量のセリフが出てきて覚えられなくてカンペを出してもらった(授業のシーン)
監督・・・「由紀と敦子の友情物語」「前半を児島さん後半を稲垣さん」
吾郎:「児嶋さんに絵の力がなくなって飽きてきた頃、僕が登場するので、僕が出てきたら皆さん拍手してください」
児嶋:「僕が出てる時はずっと拍手しててください」
児嶋さんと吾郎のやり取りは相変わらず面白くて一気に会場が笑いの渦に。
湊さん・・・「本田さんの堤防全力疾走、稲垣さんのママチャリ、ある人が刺されて血が出るシーンでは30種類の生地で血のにじみ方をテスト、一番キレイににじんだものを使ったので血のにじみ方が凄い」
監督:「たくさんテストして一番いいものを稲垣吾郎さん・・・」
全員で「ええ~~~~」と突っ込む。
「もう2時間後には、皆さん(笑)・・・」 と監督もやけくそになって、吾郎の逆ギレに続く(笑)。
会場中が大笑い。三島監督、すっごくかっこよくて面白い。
更に乗っかって「ママチャリに乗ってウサギのダンスをして刺されるお父さんですね」とネタバレして喜ぶ吾郎(笑)。
日本で挨拶するのは最後だと思うと寂しくて~と泣きそうになる美月ちゃんともらい泣きしそうになる本田さん。二人の挨拶で和気藹々と楽しい雰囲気の中で終了しました。(20分)
2回とも楽しい舞台挨拶でした。
主演のお二人が若くて原作者も監督も女性、何となく和気藹々となるのでしょうか。
また4回の挨拶で全員の気持ちが一つになってとても打ち解けてきたように思えました。
湊かなえさんは、吾郎の事をたくさんお話してくださったし、監督も気さくで面白い方。
更に児島X稲垣コンビの楽しさ。
今までの映画初日舞台挨拶で一番笑ったような気がします。
吾郎は相変わらず、いつでもフォローできるようにマイクを構えているけれど決して出しゃばらず、要所要所で笑いを取ったり話をまとめたり、素敵な働きをしていました。
お話している方の方に体ごと向いて話を聞くのも、そうでない時は客席全体をしっかり見渡しているのも、いつもと同じでした。
1回目の試写を観るまでに原作を何回も読みすぎたので、湊かなえさん独特のいろいろな要素がぎっしりと詰まって同時進行しながらお互いが絡み合い、一つのシーンへと繋がっていく面白さとは少し違うと思っていましたが、しばらく原作から離れて観たら凄く好きな作品だと改めて気付きました。
少女が抱えている秘密とか傷・・・思い切り美しい二人の主人公と美しい映像、心理描写にも意味を持って使われている音楽~など、単なる謎解きだけでない深い面白さがありました。
監督が思いきり拘った海辺の風景、夕陽の輝く一瞬も素晴らしかったし、私は敦子が剣道の竹刀を背に自転車を漕いでいる映像もすごく好きです。
そして、高雄孝夫。
子供とベッドに並んだ後ろ姿、普段のキリッとした細身の吾郎とは全く違う、40前後の男性の背中に見えました。
大きなスクリーンで観ると、いつも吾郎の声の良さにハッとします。
どんどん映画に出て欲しいですね。
朝日新聞デジタル
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